【金属アレルギーの検査方法って?】アレルギーが起こる仕組みと注意したい素材、Q&Aまで全て解説!

【金属アレルギーの検査方法って?】アレルギーが起こる仕組みと注意したい素材、Q&Aまで全て解説!

金属アレルギーを起こす原因

かゆみや赤みなど、不快な症状の金属アレルギー。できればなりたくないですし、なってしまった人は症状を軽くしたいですよね。
金属アレルギーは身体の免疫反応の一種ですが、その免疫反応が誤作動を起こすのが原因です。
化学物質が影響しているとも言われており、アレルギーを持つ人は増加傾向にあります。

この記事では、金属アレルギーを起こす原因を詳しく解説し、どんな金属に注意したら良いか、どのような検査で分かるのかをご紹介します。

原因となる金属が特定できれば、症状の改善や予防に役立ちますし、アレルギーをしっかりと理解したうえで医師に相談するのが解決の第一歩になりますよ。

アレルギー反応とは

アレルギー反応とは、通常の免疫反応が無害な異物に対して起こった結果、不快な症状を引き起こすことをいいます。

通常の免疫反応は、

  1. 体内の監視をしているリンパ球が、身体に害をなす細菌やウィルスを発見
  2. リンパ球が免疫の中枢であるT細胞に情報を伝達
  3. T細胞がB細胞に、ウィルスに対抗する物質(抗体)を作るよう命令
  4. 細菌やウィルスを撃退

という流れ。

こうして私たちは有害なウィルスや細菌から自分たちの身体をまもっています。
ところが、体内の監視を担う免疫細胞が、空気中に無数に存在する無害な物質(花粉など)を異物と認識し、免疫反応を起こしてしまうことがあります。
そうすると、かゆみやくしゃみなどの不快な症状が現れるのです。

金属は、何らかの方法で身体に入り、体内のたんぱく質と結びつくことで身体から異物と認識されます。
その結果、引き起こされるのが金属アレルギー反応です。

金属アレルギーの原因はアクセサリーだけではない

「金属のアクセサリーなどを着けなければ金属アレルギーにはならないのでは?」と考える人もいるかと思いますが、金属は私たちの日常のあらゆるところに存在します。
そのため、たとえ金属のアクセサリーを着けていなくても発症する可能性があるのです。

金属は下記のような経路で体内に入ります。

口から 食品、調理器具、歯科金属など
呼吸器から 排気ガス、黄砂など
皮膚から 装身具、化粧品、マスクのワイヤーなど
薬物から 薬、ワクチン、造影剤など

入ってきた金属は尿や便などと一緒に体外に排出されますが、そのうちの3~10%程度は腸で再吸収されます。
汗や涙からも排泄されますが、汗腺の多い手足では汗が詰まってしまい、結果として金属が濃縮され、アレルギー症状が出やすくなる場合も。

夏場に金属アレルギーを発症しやすいのも、汗によって溶けだす金属の量が増えるためです。
ストレスがかかると汗をかくので、ストレスの多い人も発症しやすくなります。

また、アクセサリーなどの金属が触れている場所に症状を起こすアレルギーを「局所性金属アレルギー」といい、金属が触れていない場所に症状が出ると「全身性金属アレルギー」といいます。

前述の侵入経路から身体に入った金属は、血液に乗って全身に運ばれるため、全身性金属アレルギーの場合は原因が分からないまま症状に悩まされることも多いです。

イオン化しやすい金属がアレルギーの原因

金属はイオンという、電気を帯びた原子となって身体に取り込まれます。つまり、イオン化しやすい金属=アレルギーを起こしやすい金属ということ。
取り込まれた金属は、体内にあるタンパク質のアルブミンや皮膚表面のケラチンと結合し、金属とタンパク質の複合体に変化します。

この複合体はもともと体内に存在しないたんぱく質ですので、異物と認識した身体が免疫反応を起こし、さまざまな症状を引き起こすのです。
後述するアレルギーの原因になりやすい金属を避けることが、アレルギー反応の軽減や予防につながります。

金属アレルギーと食品アレルギーの違い

身体が金属を異物(アレルゲン)として、攻撃対象と認識することを「感作」といいます。

金属アレルギーは

  1. 免疫反応を担うT細胞(抗体)が感作する
  2. 感作したT細胞がアレルゲンと結合する
  3. T細胞がサイトカインという物質を作りだす
  4. サイトカインがアレルギー反応を引き起こす
  5. サイトカインは他の細胞を活性化させ、さらなるサイトカインを作り、アレルギー反応が広がる

という流れで起こります。

これを細胞性免疫によるアレルギー、またはⅣ型アレルギーといい、食品や花粉によるアレルギーとは異物(アレルゲン)に反応する抗体が異なります。
内科でおこなう血液検査では、一般的に食品や花粉アレルギーの抗体であるIgE値を調べますので、金属アレルギーは見逃される可能性があるのです。

また、Ⅳ型アレルギーは感作してから症状が出るまでの期間が長く、治療を始めても症状の改善に時間がかかるという特徴があります。
花粉症は花粉が飛んでいる時期に症状が出て、花粉が飛ばなくなれば症状が収まります。
しかし、金属アレルギーの場合は、何年も前に入れた歯の詰め物が原因になるケースもあり、より特定を難しくしています。

金属アレルギーの症状

金属アレルギーの症状には個人差がありますが、かぶれや赤みなどの目に見える症状から、自律神経失調症に似た全身症状など多岐に渡ります。

局所性金属アレルギーの場合は、金属が触れたところに症状が出るので、自分でも原因が特定しやすいといえます。原因と思われる金属を病院にもっていき、相談してください。

症状として多いのは、湿疹、かゆみ、紅斑(皮膚の赤み→色素沈着)などですが、全身性金属アレルギーの場合、ただの肌荒れや虫刺されと誤診される可能性があります。
ステロイドなどを処方されて一時的に症状が良くなっても、繰り返し症状が発生する場合は金属アレルギーの可能性を考えましょう。

症状が出やすいのは手や足の先ですので、薬品に触れたなど他の原因が思いつかない場合はとくに疑う必要があります。
また、蕁麻疹や倦怠感などの症例が少ない症状になると、さらに原因の特定が難しくなります。

「Dr.菊池の金属アレルギー診察室」著者の菊池新医師は、著書で「ピアスや歯科矯正で、若年期から金属との接触機会が多い人ほど、金属アレルギーになりやすい」と言及しています。

思い当たる人で、近くの病院で解決できないときは、金属アレルギーの症例を多く扱う病院へ行って相談してみましょう。

金属アレルギーで注意したい物質

金属アレルギーが心配な人が注意する物質を、アレルギーを起こしやすい順に並べると以下のようになります。
下にいくほどアレルギーを起しにくくなりますが、個人差がありますので絶対にアレルギーを発症しないわけではありません。
多く含まれる品物や食品も紹介しておきますので、参考にしてください。

発症率が高い金属

ニッケル メッキの下地、硬貨、コーヒー
コバルト 管楽器、ガラス、レンガ、うなぎ

発症率が中程度の金属

スズ 食器、メッキ、ブリキ
水銀 蛍光灯、体温計、マグロ類
クロム 塗料、なめし革、わかめ、キャベツ
パラジウム 歯科材料、装飾品
亜鉛 トタン、ミニカー(亜鉛ダイカスト製)、牡蠣、豚レバー、油揚げ
硬貨、銀製品の割金、金製品の割金、ココア、ナッツ類

発症率が低い金属

チタン 医療器具、宝飾品
プラチナ 宝飾品、自動車マフラー、医療器具
宝飾品、食器、歯科材料、工業製品
宝飾品、食器、歯科材料、食用金粉

実は、厚生労働省の調査 では発症率が低い金に陽性(アレルギーあり)を示す人が多いです。
(参考URL:http://www.nihs.go.jp/mhlw/chemical/katei/hospital/H30.pdf

これは、金は感作しやすいものの、イオン化しにくいために体内には取り込まれていないということ。
発症率が低くてもアレルギーにならないわけではありませんので、注意してください。

ニッケル

ニッケルは、EUでは「明らかにニッケルを含んだ商品の販売に対する禁止法令」が発令されるほどアレルギーを発症する人が多いのですが、日常にあふれている金属でもあります。

ニッケルは硬貨や食品、楽器などにも使われている身近な金属で、アクセサリーでは金メッキの下地に使われることも。

日本では、一般社団法人日本ジュエリー協会が、ピアスで肌が直接触れる部分の金属においては、ニッケル含有金属を使わないよう呼びかけています。
ただし、指輪などの他アイテムや、ピアスにおいても肌が触れない部分についての使用制限はありません。

そのため、ホワイトゴールドやシルバーであっても、金属の中に数~数十%のニッケルが含まれている場合があります。
また、クロムと交差反応(金属の性質が近く、どちらにもアレルギーを発症する)するため、ニッケルに感作した人はクロムにも感作しやすくなります。
ベルトのバックルなどにも含まれますので、直接肌に触れないようにしましょう。

コバルト

絵具やガラス、管楽器などに含まれるコバルトもアレルギーを引き起こしやすい金属です。

コバルトにクロムを混ぜた金属は、腐食しにくく耐摩耗性にも優れるため、人口関節などにも使用されますが、まれに金属アレルギーを発症するケース があります。
(参考URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/65/3/65_443/_pdf

リチウムイオン電池にもコバルトは使われていますので、小さいお子さんが遊んだり、当然ですが口に入れたりしないよう気をつけましょう。
また、タングステン製のジュエリーにはコバルトやニッケルが使われている場合がありますので注意してください。

スズ

スズには内分泌攪乱物質が含まれており、T細胞の一種、Th2細胞を活性化させます。Th2細胞が活性化すると、アレルギー反応を起こしやすくなると言われています。
スズはぶりきのおもちゃなどに使われる他、より危険な鉛の代わりにはんだとして使われている場合も。

スズにアンチモンと銅を混ぜた合金は、ピューターという素材名で工芸品や装飾品に使われていますので、スズという名称が出ていない場合でも確認が必要です。
アンティーク品などに多く見かけますので、色味などから推察できるよう、確認しておくと良いかもしれません。

水銀

昔ながらの温度計や蛍光灯に使われる水銀。接触の機会として多いのは歯の治療です。
歯科金属として、アマルガムという素材が使われるケースがありますが、このアマルガムには無機水銀が含まれています。
2016年にアマルガムを用いた歯科治療は保健適用外治療となっていますので、今から詰め物をする場合は使用される可能性は低いでしょう。

また、海外で製造された薬の中には水銀が含まれていることもあり、注意が必要です。
無機水銀に炭素原子が結合した有機水銀は、体外に排出されず、神経や内臓などに障害を起こす非常に危険な金属です。
水俣病の原因になったメチル水銀など、記憶にある人もいるでしょう。

微量ならアレルギーで済みますが、大量に取り込むと中毒になり、命に関わるような症状をもたらす金属として覚えておいてください。
なお、歯科治療用のアマルガムに使われている水銀は無機水銀なので、有機水銀のような毒性はありません。

クロム

クロムは、なめし革に使われる金属です。革靴などを素足で履いてかゆくなった場合はクロムアレルギーの可能性も視野に入れましょう。
メッキや塗料、セメントなどにも使われているため、DIYなどで直接手を触れないよう注意してください。

クロムは感作するとニッケルアレルギーを併発しやすいため、注意が必要な金属です。
タトゥーの染料に入っている場合もあります。不安な人は確認しておきましょう。

パラジウム

パラジウムは歯科用として銀歯などに多く使われる素材。
パラジウムアレルギーは女性にやや多い傾向があり、パラジウムに感作するとニッケルアレルギーを併発する可能性が高いです。

宝飾品のプラチナや銀、ホワイトゴールドなどの割金(メインの金属に混ぜる金属のこと)として使われているほか、軽くて丈夫なため、パラジウム製のアクセサリーも作られています。

リングやペンダントの裏にPd〇〇(○○は数字)と刻印されていればパラジウム製のアクセサリーですので、アレルギーのある人は気をつけましょう。

亜鉛

亜鉛はサプリメントなども発売されている、人間に必要な金属です。
欠乏すると味覚障害や貧血、脱毛などの欠乏症を起こすことがあるため、あまり過敏になる必要はありませんが、多量摂取すると金属アレルギーを発症する可能性があります。

なるべく普段の食事から摂るようにし、サプリなどを追加で飲まなければ、そこまで心配しなくても大丈夫です。
適量であればアレルギーを抑制する効果もありますので、18歳以上の女性の一日の摂取基準、8mgを大きく超えないように摂取しましょう。

牡蠣やウナギに多く含まれています。
ミニカーなど、こどものおもちゃにも使われていますので、お子さんのいるご家庭では口に入れたりしないよう注意してください。

銅は宝飾品の割金や楽器、硬貨に使われています。
ニッケルやクロムなどと比べるとアレルギーになる人は少ないですが、金などと比べると感作する可能性は高いでしょう。

すでに銅に感作している人にとっては身近に存在する分やっかいな素材です。
魚類や肉類、豆類など食品にも多く含まれますので、アレルギーを自覚している人は注意してください。

真鍮

真鍮は銅と亜鉛の合金です。
洋服のファスナーや管楽器、5円硬貨などに使われており身近な金属ですが、銅と亜鉛はどちらも金属アレルギーを発症する程度としては中程度ですので、注意が必要です。

見た目は金に近い色をしていますが、銀メッキの下地になっているケースもあるので、見た目が銀色でも中は真鍮という可能性があります。

鉄は不足すると貧血の原因にもなる、人体に必要な微量元素です。
そのため、金属アレルギーが起こりにくい素材ではありますが、合金(2種類以上の金属を混ぜること)されている場合は注意が必要。

鉄単体ではサビやすいため、鉄製品の多くは他の金属と混ぜて使われています。
ステンレスは鉄にクロムやニッケルを合金した金属で、アレルギーは出にくいとされていますが、クロムやニッケルアレルギーの人の場合は通常より低い可能性だとしても、発症することはあります。

アルミニウム

アルミニウムは金属表面に酸化被膜をつくるため、アレルギーを起こしにくい金属です。酸化被膜があると、金属が溶けだしにくくなるため、感作のリスクが下がります。

1円硬貨で知られるアルミニウムですが、合金すれば軽くて丈夫な素材ですので、スーツケースなどに使われることも。
アルミニウムで金属アレルギーを起す可能性は低いですが、毒性があるため、多量摂取には注意が必要。

厚生労働省によると、ラットを用いた実験で腎臓や膀胱への影響や握力の低下などが見られたそうです。
べーキングパウダーや調理器具から摂取していますが、通常の生活を送る成人はあまり気にする必要はありません。

シリコン

シリコンとは、ケイ素という金属でほとんどアレルギーは起こりません。
シリコンと聞くと樹脂のような素材を思い浮かべる人が多いと思いますが、それはシリコンを原料にして人工的につくられたシリコーンというケイ素樹脂のこと。

シリコンはケイ石を還元した金属で、半導体などに使われます。シリコーンはオイルやゴムなどさまざまな形状に加工されており、用途も多岐に渡ります。
シリコーンは、ラテックスアレルギーの人にも使用がすすめられる素材ですので、アレルギーの可能性は低いといえるでしょう。

ただし、シリコーンには加工の段階でさまざまな物質が加えられているため、今後については分かりません。
現在の検査が素材の進化に追いつかない場合もあるので、常に最新の情報を確認するようにしてください。

金属アレルギーの検査方法について

自分が金属アレルギーかも?と思ったら、病院で検査をしてもらいましょう。

検査方法としては、

  • パッチテスト
  • チャレンジテスト
  • 血液検査(リンパ球幼若化試験)

があります。

どういう検査なの?

パッチテストについては後で詳しく説明しますが、実際に金属を含んだシールを貼り、出た症状により診断する検査方法です。

一般的な金属アレルギー検査はパッチテストですが、その他の検査として、パッチテストと同じく症状から診断するチャレンジテストと、血液中のリンパ球の反応を調べる検査があります。
チャレンジテストは、感作したと考えられる金属を多量に摂取して、症状の変化から診断する検査方法です。
逆に、該当金属を極端に減らして症状が改善するかをみる検査もあります。

血液検査は、内科で行うアレルギー検査とは異なり、リンパ球を試験管の中で金属と混合させた結果を見るテストです。
こちらの検査は薬剤アレルギーに対しておこなわれるケースが多く、調べられる金属にも限りがあります。
また、保険適用外なため、あまり一般的ではありません。

パッチテストとは?

パッチテストは金属アレルギーの検査の中でもっとも多く利用される方法で、十数種類の金属を溶かした液を含むシールを背中や腕に貼り、その変化を見るものです。
テープを貼った2日後にはがし、直後の様子、2日後の様子、3日後の様子、7日後の様子を診ます。
判定は反応の強さで段階的に分けられ、反応なし、弱陽性~強陽性まで診断されます。

パッチテストをおこなう際はテストの数日前からアレルギーを抑える薬を服用せず、テスト中は汗をかくような運動を避けます。
また、試薬を濡らしてはいけませんので全身入浴も禁止です。
病院によってはテストの日程が決められており、予約が必須の場合もありますので診察を受ける前に確認してください。

なお、パッチテストがきっかけで新たな金属に感作してしまう可能性もあるため、医師の説明を聞き、納得したうえで検査を受けましょう。

パッチテストは自分でできる?

日本で販売されている金属アレルギー用パッチテスト試薬は、医療関係者のみ購入可能です。
また、正確な診断は医師でなければ難しいため、やはり病院での検査をおすすめします。

どうしてもという場合は、原因と思われる金属を一定期間皮膚に触れさせておき、炎症が出るかどうかという簡易的なチェックは可能です。
ただし、金属が合金されていれば抗原を特定できません。
また、テスト中に全身症状を伴う重い金属アレルギーを発症した場合の対処なども考えると、時間がかかっても病院で診察してもらうほうが安心でしょう。

化粧品や日焼け止めなどにも金属は含まれていますので、初めて使う商品を、目立たないところに少量塗ってみるようなパッチテストは自分でもできますよ。
これは原因金属の特定が目的ではありませんが、新商品を試すときにおすすめのテストです。

パッチテストの費用目安は?

パッチテストは保険適用のため、検査費用の目安は1,000円前後です。(病院によって多少前後します)
初診料や再診料を加えても、そこまで大きな負担にはなりませんので、金属アレルギーが疑われる場合には検査を受けてみましょう。

前述の血液検査は1万円以上する場合もありますので、パッチテストのほうが費用の面でも気軽に受けられます。

ロジウムコーティングは金属アレルギーにならない?

ロジウムコーティングのロジウムも金属ですが、金や銀、プラチナ同様貴金属に分類され、化学的に安定しているためアレルギーを発症しにくい金属です。
ただし、あくまでもメッキなので、下地に使われている金属によってはアレルギーを発症してしまいます。

下地がシルバーやホワイトゴールドであれば感作の可能性は低いですが、ニッケルが使われている場合は注意しましょう。
また、シルバーやホワイトゴールドと表記されていてもニッケル合金されているものがありますので、人によってはアレルギーを発症します。

ニッケルフリーでもかゆくなる原因は?

ニッケルフリーと表記された製品であっても、ニッケルが含まれているものがあります。
割合が低くとも、すでに感作してる場合は微量のニッケルに反応してアレルギーを発症する可能性があるでしょう。

日本にはニッケル使用についての規定がなく、ニッケルフリーという言葉についても使い方に制限がないため、配合は製作側に委ねられているのが現状。
ニッケルフリーという言葉に惑わされず、かゆみを覚えたら使用を中止して医師に相談しましょう。

樹脂もダメでかゆくなる。原因と対処法は?

樹脂に対するアレルギーがあれば、樹脂製品を身に着けたときにかゆみや赤みを生じる場合があります。
ネイル用品やまつ毛エクステ用接着剤、歯科材料など、近年レジン(樹脂)に接触する機会の増加に伴い、感作する人が増えているようですので、油断はできません。

まずは樹脂にアレルギーがあるかどうかですが、夏場などで汗をかき、樹脂製品をずっと身に着けていたりすると、汗腺がつまってかぶれなどを起こす場合があります。
樹脂の表面は金属に比べて荒いため、雑菌の繁殖が原因で肌荒れを起こす可能性もありますので、一度洗ってから着けてみてください。

とくにピアスは、金属に比べてポストが太いものが多く、ピアスホールに傷をつけてしまう可能性があります。
樹脂が原因でかゆいのか、傷が原因でかゆいのかを見極めましょう。

また、樹脂のアレルギーは未硬化のレジンと接触した場合に起こるケースが多いため、ハンドメイド品などで製品の完成度に問題がある場合は、他の樹脂製品を試してみるのも方法です。

手芸用レジン「星の雫」製造メーカーの(株)パジコによると、パジコ社製レジンについて、硬化後のレジンは感作性の検査で安全を確認しているものの、ソフトタイプレジンについては肌の弱い人は注意するようにとの注意書きがあります。
(参考URL:https://www.padico.co.jp/info_resin/)

金属同様パッチテストによる検査も可能ですので、不安な人は病院で検査をお願いしましょう。
レジンやアクリル、エポキシなど、さまざまな種類の樹脂に対しての検査をすることで、注意すべき素材が分かります。

まとめ

金属アレルギーの原因や注意したい金属、検査方法をご紹介しました。
イオン化しやすいほどアレルギーを起しやすいということは、汗をかく夏は要注意。汗によって金属が溶けだすため、夏のアクセサリー着用はとくに気を付けましょう。
マメに汗をふきとったり、アクセサリーのお手入れをすることでメッキの剥がれを予防したりと、アレルギーになってしまう前に対策することが重要です。

金属アレルギーは発症すると現代の医学では完治させることができません。
重症化すると不快な症状だけでなく、食べるものを制限されたり、治療で使える医療器具が限られたりと、日常生活にも大きく影響します。
金属アレルギーを正しく理解して、なるべく感作しないよう心掛けることが大切です。

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