ロジウムコーティング(メッキ)は金属アレルギーになる?メリットや注意点、汗への耐久性など解説

ロジウムコーティング(メッキ)は金属アレルギーになる?メリットや注意点、汗への耐久性など解説

ロジウムコーティング(ロジウムメッキ)とは

ジュエリーショップや通販で、「ロジウムコーティング」や「プラチナ仕上げ」と書かれたアクセサリーを見たことがある人は多いでしょう。
ロジウムコーティングとは、下地の金属にロジウムという金属をメッキしたもので、プラチナ仕上げと書かれているものも基本的にはロジウムコーティングされています。

塗装とは違いイオン化した金属を皮膜するため剥がれにくく、アレルギーにも強いとされるロジウムコーティング。どんなメリットがあるのかをご存じでしょうか。
今回はロジウムコーティングについて解説します。

色々な視点からロジウムコーティングの特徴を知って、アクセサリー選びの参考にしてください。

ロジウムコーティングの効果・メリット

ロジウムコーティングには、見た目の向上や表面保護などの効果があります。
見た目は元の金属よりも白く輝くようになり、表面を保護することで傷がつきにくくなったり、アレルギーが出にくくなったりといったメリットもあるため、ロジウムはさまざまな金属にメッキされています。

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ロジウムの効果やメリットを掘り下げてご紹介しましょう。

変色しにくい

上の写真のアクセサリーは左がメッキなしのシルバー925、右がロジウムコーティングされたシルバー925です。どちらもチャック袋に密封して十数年保管していたもので、左はデザイン上、もともと黒かった部分以外も黒ずんでいるのに対し、右は白くキラキラしています。

ロジウムで表面をコーティングすると、下地の金属の酸化を抑制し、変色を防いでくれる効果があります。また、ロジウムはとても耐食性が高く安定した金属のため、表面のロジウムが変色するといったこともなく、美しい輝きを長く楽しめるでしょう。

耐食性が高く錆びにくい

ロジウムはプラチナやゴールドと同じ貴金属に分類される、高価で貴重な金属で、化学的に安定しているため常温下では酸化や変色を起こしません。
また、とても硬いため、表面に傷がつきにくくなり、摩耗によるメッキ剥がれも起こしにくいです。耐食性や耐摩耗性が高いという装飾品に最適な特性を持っていますので、ロジウムメッキにはアクセサリーの表面保護の目的もあります。

輝きが増す

写真は左からメッキなしのシルバー925、メッキなしのプラチナ900、ロジウムコーティングされたシルバー925です。画像ではわかりにくいですが実際はロジウムコーティングされたものが明らかに白く、プラチナは黒っぽく、シルバーは黄色っぽい白をしており、プラチナとシルバーは少しくすんで見えます。

ロジウムはプラチナよりも白く明るい金属ですので、表面をコーティングすることで銀白色の美しい輝きが得られるのです。
貴金属の中でもロジウムは白金族(プラチナ族)に属し、6種類ある白金族の中で光反射率は最も高く、ホワイトゴールドやプラチナ・シルバーなど他の銀白色系金属の色調調整にも役立っています。

ロジウムコーティングの注意点

ロジウムコーティングの美しい輝きを維持するには、メッキアクセサリー特有の注意点を守ったお手入れが必要です。
シルバーやゴールドのアクセサリーと同様のお手入れをしていると、コーティングが剥がれてしまう原因になりますので、正しいお手入れ方法や注意点を見ていきましょう。

お手入れ方法は柔らかい布で優しく

ロジウムコーティングの耐食性が高いといってもあくまでメッキですので、研磨剤などの入ったクロスで磨くと剥がれてしまう可能性があります。汚れを落とすときは薬剤の入っていない柔らかい布で拭きましょう。
水に塗れた場合も水分を拭き取り、仕上げに軽く拭いておくと輝きを損ないません。お手入れにおすすめなのはやわらかく繊維の細かい鹿革。セーム革という商品名で販売されています。

お手入れ後は空気に触れないよう密閉できるビニール袋などに入れておけば、より長持ちしますので、面倒でも一つずつ丁寧に保管してください。チェーンとトップで入れる袋を分けておくと、金属同士がこすれて小傷がつくこともありません。

【チャック袋を使った保管方法】

チェーンの両端を離して、チャック袋を閉じます。

ペンダントトップを入れた袋にチェーンを巻いて、チャック袋に入れます。
他のアイテムとの接触を防ぎ、チェーンが絡まることもありませんので、試してみてください。

再メッキできない宝石がある

ロジウムコーティングが剥がれてしまったときは、再メッキをすれば美しい輝きを取り戻せますが、石留めされているアクセサリーは注意が必要です。
真珠や珊瑚などの有機質の宝石、トルコ石などの多孔質な宝石、エメラルドなどの含侵処理を施されている宝石が使われている場合、再メッキできない可能性があります。

一旦石を外せる形状なら受け付けてもらえる所もありますが、覆輪留めなどで石を外すのが難しい場合はメッキ加工により石が変質したり、破損したりする原因になるため再メッキはできません。
また、接着剤で石が留められているものも再メッキできないことが多いです。再メッキができないものは、いずれメッキが剥がれて下地の金属の色味が出てきてしまいますし、人によってはアレルギーを引き起こす可能性もあります。

ロジウムコーティングをする理由

ロジウムコーティングをする目的は、下地となる金属によっても微妙に違います。それぞれの金属にロジウムコーティングをする理由にはどんなものがあるか見てみましょう。

シルバーアクセサリーの場合

シルバーアクセサリーは、空気に触れると徐々に黒く変色してしまいますが、ロジウムコーティングをすれば変色を防ぎ、輝きを保てます。
ロジウムはシルバーの色味より明るく、見た目もより艶やかで高級感が出せますので、変色防止と見た目の向上のため、ロジウムコーティングを施すケースがあるでしょう。

変色しやすいという難点はあるもののシルバーはそのままでも美しい金属ですので、デザインに応じてロジウムコーティングの有無は変わります。すべてのシルバー製品にロジウムコーティングが施されているわけではありません。

ホワイトゴールドの場合

ホワイトゴールドにロジウムコーティングをする目的は、色味の調整と、表面の強化です。ホワイトゴールドはゴールドにパラジウムや銀を合金して作りますが、そのままではゴールドの黄色みが残っています。

また、ゴールドは純度が高いほどやわらかく傷がつきやすいため、ロジウムコーティングをすることで、白く美しい色味と強度というメリットを加えられるのです。
多くのホワイトゴールド製品はロジウムコーティングされていますが、一部のブランドでは黄色みがかったホワイトゴールド本来の色味を楽しむこともできます。

プラチナの場合

プラチナ本来の色味は、少し黒みがかったシルバーですので、見た目の向上と表面の強化のためにロジウムコーティングが施されます。
金属の硬さを示す尺度であるビッカース硬度(Hv)は、数字が大きいほど傷がつきにくくなり、Pt900のビッカース硬度は100Hv前後です。対してロジウムメッキをした際の表面のビッカース硬度は600Hvですので、ロジウムメッキをしたアクセサリーは表面が硬く傷つきにくくなります。

空気中のホコリなど微細なものの中にはビッカース硬度1000Hvを超えるものが存在しますので、まったく傷がつかないわけではありませんが、少しでも傷がつきにくいほうが長く美しく使用できるため、プラチナジュエリーにはロジウムコーティングを施すのが主流です。

ロジウムコーティングは金属アレルギーになる?

ロジウム自体はアレルギーを起こしにくい素材ですが、ロジウムコーティングは、下地の金属との密着性を高めるために、下地とロジウムの間にニッケルやパラジウムメッキをするケースがほとんどです。
ニッケルやパラジウムはアレルギーを起こしやすい金属ですので、メッキが剥げた場合は金属アレルギーになる可能性があります。
とくにアレルギーを発症しやすいニッケルには注意しなければなりませんが、店頭ではコーティングの下地まで正確に把握しているケースは少ないと思われますので、金属アレルギーのある人は注意してください。

ただ、アレルギー反応には個人差があり、金属アレルギーがあってもロジウムコーティングされていれば反応しないという人もいますので、まずはチェーンなど取り替えのきくアイテムで試してみるのもいいでしょう。

メッキではなく下地の金属がアレルゲンを含む素材であった場合も、メッキが剥がれた部分から発症してしまう場合がありますので、アレルギーのある人は使用後にしっかりとお手入れをして、メッキを長持ちさせてください。

ロジウムコーティングは汗・水に強い?

ロジウム自体は汗や水に強く、薬品に対する耐性もあるため、多少汗や水に触れても劣化はしません。ロジウムコーティングのアクセサリーをつけてお風呂に入った場合は、入浴後に一度外して水分を拭き取り、お手入れをしてから保管するようにしましょう。

ただし、ネックレスなどは留め金にバネが入っている場合、劣化する可能性がありますので、コーティングの有無に関わらず外すことをおすすめします。
宝石によっては水に弱いものもあり、ロジウムコーティングされたすべてのアクセサリーがお風呂での着用OKというわけではありませんので、ご注意ください。
注意事項に該当しないアイテムは水につけても大丈夫ですが、ずっとつけているとメッキの劣化が早まりますので、つけっぱなしはおすすめできません。

また、温泉などは外して入るのが無難です。ロジウム自体は人間が入れる程度の温度では温泉の成分にも反応しませんが、万が一メッキが薄くなっていたり、剥がれていたりする箇所があった場合、下地の金属が変色してしまうかもしれません。
露天風呂などは岩場も多く、傷をつけてしまうとコーティングが剥げてしまいますので、長持ちさせるためにも外すようにしましょう。

ロジウムコーティングの寿命・何年耐久性がある?

ロジウムコーティングの寿命は、アクセサリーの種類や使用環境によって異なります。
上記のネックレスはシルバーにロジウムコーティングされたもので、いずれも20年以上前に購入したものですが、使用頻度が高くないため、金具には若干シミがあるものの目立った劣化はありません。

指輪のようにぶつける機会が多いものはコーティングが剥がれるのも早いですし、普段使わないネックレスなどは、適切に保管すれば10年後も輝いているでしょう。
日常的に使用するもので3年ほど輝きが持続するといわれており、黒ずみなどが見られる場合は再メッキが可能なものもあります。

ロジウムコーティングとシルバーの違いは?

シルバーも美しい白色をした金属ですが、空気に触れると硫化といって黒く変色してしまいます。そのかわりコーティングと違い剥がれることはありませんので、研磨剤入りのクロスなどで磨けば輝きを取り戻せます。
クロムハーツなど男性にも人気なゴツめのシルバーアクセサリーは、シルバーをあえて硫化させ、黒い部分を残した仕上げ(いぶし仕上げ)をするものもあるため、デザインや好みによって使いわけましょう。

新品の見た目はどちらもよく似ており単体では見分けにくいですが、並べてみるとロジウムコーティングされたシルバーは黒光りするような銀色をしていて、コーティングなしのシルバーは白っぽい色をしています。
荒っぽい方法なので決しておすすめはできませんが、塩素系漂白剤などが付着してしまった際、黒くなったらコーティングはされていないと思っていいでしょう。

アレルギーについては個人差があるため、どちらのほうが安全かといった結論は出せませんが、どちらもアレルギーを発症する可能性があるものの、比較的安全であるといえるでしょう。
ロジウムコーティングはパラジウムやニッケルにアレルギーがある人に発症のリスクがあり、メッキが剥がれれば下地の金属に反応する可能性もあります。
シルバー製品はシルバーや銅にアレルギーがある場合は身につけられませんし、製品によってはニッケルも含まれています。

体質によって選択肢は変わるものの、ロジウム自体はアレルギーをほとんど発症しませんし、純度の高いシルバー製品も比較的アレルギーを発症しにくいです。
したがって、現在アレルギーがなく今後のアレルギー発症を心配している人は、下地がシルバーでロジウムコーティングされた製品ですと、アレルギーを発症するリスクが低くなるでしょう。

ロジウムコーティングを修理する場合の値段は?

ロジウムコーティングが剥がれてきたと感じたら、再メッキ加工を依頼しましょう。デザインや業者にもよりますが、一般的なネックレスなどは2〜3千円から再メッキができます。
ただし、前述のように再メッキできないものもありますので、これから購入する人は、購入時に再メッキ加工が可能かを確認しておくといいでしょう。
とくに宝石がついているもの、下地の金属が貴金属以外で、詳しい素材が不明なもの、一部に樹脂が使われているものに関しては再メッキが難しい可能性があります。

ニッケルアレルギーがある人は再メッキをする際、可能であればロジウムコーティングの下地メッキの素材をニッケル以外にしてもらうと、アレルギー発症のリスクは低くなります。
ただし、ニッケルはメッキの剥がれを抑止する効果があり、使用しない場合はメッキが剥がれやすくなる可能性もあるため、こまめなお手入れが必要になるでしょう。

まとめ

ロジウムコーティングについて解説をしました。ロジウムコーティングはプラチナ仕上げとも呼ばれるメッキで、見た目の向上や表面の強化を目的に、さまざまな金属の仕上げに使われています。 メッキといってもロジウム自体が高価で丈夫なうえ、とても美しい金属ですので、ハイジュエリーにもごくあたり前に使われています。 コーティングされている以上剥げる可能性はありますが、適切なお手入れをすれば美しい輝きを保てますし、アレルギーの心配も少なくなるでしょう。

お手入れには研磨剤の入ったものは使用せず、柔らかい布やセーム革で汚れを優しく拭き取るようにすれば、コーティングに負担がかかりません。 ロジウムコーティングのアクセサリーは、正しい使い方をすれば長く愛用できますので、上手にお手入れをしてロジウムの美しい光沢を堪能してください。

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