チタンポストは金属アレルギーでも大丈夫?チタンピアスでアレルギー反応が出るのはなぜ?

チタンポストは金属アレルギーでも大丈夫?チタンピアスでアレルギー反応が出るのはなぜ?

今回はチタンについて解説します。チタンの凄さやサージカルステンレスとの違いなど、今まで知らなかったチタンの魅力を知れば、アクセサリー選びももっと楽しくなりますよ♪

チタンってどんなもの?

 

2000年ごろまでは、アクセサリーといえばプラチナ・ゴールド・シルバーという3大金属が主流でした。近年は金属アレルギーに配慮して、チタンやタンタルといった聞きなれない金属を使ったアクセサリーも、取り扱いのあるお店が増えています。

チタンはその中でも有名で、スポーツ選手などが疲労回復のためにチタン入りのネックレスを着用しているのを、一度は見たことがあるでしょう。街へ出ても食器やキャンプ用品など、チタンを使った商品に出会う機会が増えました。
また、チタンは日用品だけでなく、交通やインフラなど、私たちが気づかないところでも活躍しています。一体チタンとは、どんなものなのでしょうか。

金属としてのチタン

金属としてのチタンの特徴を簡単にあらわすと、強くて軽量、錆びない金属といえます。他には、電気や熱が伝わりにくく、硝酸などの薬品にも強いといった性質があります。

チタンは鉄などと比較すると非常に歴史の浅い金属で、実用化されるようになってから70年ほどしか経っていません。なぜ長い間利用されてこなかったかというと、チタンの製錬(鉱石からチタンを取り出すこと)には高度な技術が必要だったためです。

チタンという金属を発見し、実際にチタン酸化物を金属として取り出すことに成功するまでには、なんと120年ほどの時間がかかっています。
これは、チタンが非常に酸素と結びつきやすい金属であることが理由のひとつで、この性質こそ、チタンが金属アレルギーを起こしにくい要因でもあります。

金属のチタンが取り出せるようになると、チタンにさまざまな金属を混ぜて加工するチタン合金が開発されるようになりました。現在では航空機などにも多用されています。私たちが気軽に海外旅行へ行けるのも、チタンのおかげと言っていいかもしれません♪

チタンがもつ特徴は人体においても有用で、丈夫で金属アレルギーが発症しにくい特性を活かし、今では医療用からアクセサリーまで、さまざまなものに利用されています。

参考文献:チタンのおはなし改訂版(2008)財団法人 日本規格協会

金属アレルギーとチタンの関係

チタンは金属アレルギーになりにくい金属だと言われているのを、ご存知の方は多いでしょう。ご認識のとおり、チタンは体内に埋め込むような医療器具にも使われる、金属アレルギーを起こしにくい金属です。

さきほど、チタンは酸素との結びつきが非常に強いとお話しました。チタンの表面に酸素が触れると、チタンの酸化物によって不働態被膜という膜が形成されます。
この薄い膜は常温では非常に安定しており、チタンの表面に空気が触れることを防いでくれるため、金属がイオン化しません。

金属アレルギーはイオン化した金属が体内に入り込むことがキッカケとなり発症しますので、チタンはアレルギーを起こしにくいのです。
ちなみに、チタンは600℃以上の高温になると酸化が進むため、600℃以上になる場所に放置すれば、チタンといえども徐々に錆びは発生します。

薄い膜なら剥げたら効果がなくなるのでは?と思いますが、チタンの表面に傷がついたとしても、即座に空気と反応して新たな不働態被膜を形成しますので、コーティングのように剥がれることもないのです。天然のバリアみたいですね!

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チタンには2種類ある

チタンは、ざっくり分けて「純チタン」と「チタン合金」の2種類です。純チタンは海水などに対する耐食性が高いため、海水を使う原子力発電所などでも利用されています。

チタン合金は、チタンに他の金属を添加することによってさまざまな性質が加えられ、製品によって使い分けられています。
チタン合金を性質ごとに分類すると、α合金・β合金・αーβ合金の3種類。チタン製品を使用する環境によって、室温での強度を上げたい、耐食性を高めたい、耐熱性を高めたいといった目的に合わせて利用されます。

ピアスには純チタン製とチタン合金を使ったものがあり、チタン合金の場合、合金される金属に反応してアレルギーを発症する可能性があるものの、真鍮などと比較するとアレルギー発症のリスクは低く抑えられています。

チタンポストピアスに注意!金属アレルギーでも大丈夫なのか

チタンポストピアスは金属アレルギーの人でも身につけられる可能性の高い素材ですが、注意したほうがいいポイントもあります。
ポストがチタンでも、耳に触れる飾りの部分やキャッチがチタン製でないものは、アレルギーを発症してしまうかもしれません。

金属アレルギーの人にとって、ピアスの素材選びはとても大切です。アレルギーのない人にとっても、金属アレルギーを発症しにくい金属を選んで身につけることは、アレルギー発症のリスクを下げることにつながります。

せっかくアレルギーに配慮してチタンのピアスを選んでいるのに、かゆくなってしまっては残念ですので、以下のことに注意してください。

「ポストだけ」がチタンだとかゆくなる可能性あり

お手持ちのピアスがチタン製なのにかゆくなる場合は、ポスト以外の部分に使われている素材を確認してみましょう。
ポストがチタンでも、耳たぶに当たる飾り部分が他の金属でできている場合、アレルギー反応を起こす可能性があります。耳たぶが当たる部分にコート材などを塗って症状が改善するなら、金属アレルギーの可能性が高いでしょう。

同様に、キャッチにも注目してください。「チタンポスト」と書かれているピアスは、ポスト以外の場所には別の金属を使用している可能性が高いので、ポスト以外の素材までアレルギーに配慮したものが使われているか確認しておきましょう。

チタン合金を選ぶとかゆくなる可能性あり

チタン合金には、添加元素にニッケルなどのアレルギーを起こしやすい金属が使われているケースもあります。
チタン合金でかゆくなるなら、ほとんどが合金された金属によるものと考えられますので、純チタン製にするか、サージカルステンレスなど別の金属でできたものを試してみましょう。

チタン以外のサージカルステンレスやゴールドなど、アレルギーを起こしにくいとされる金属でも、アレルギーになる可能性はあります。大切なのは、自分の体質に合った金属を探すこと。いろいろな素材を楽しみながら、快適に身につけられるものを探しましょう♪

オールチタンでも、異常があるなら使用しない

金属アレルギーは反応の強さや症状に個人差があります。たとえオールチタンだとしてもピアスにメッキが施されてされているなら、メッキに使われている金属に反応するかもしれません。

敏感な人ですとチタンに含まれる微量な不純物や、ピアス本体とポストを溶接する際に使われている金属(ロウ材)に反応する可能性もゼロではないため、金属を身につけるかぎり、アレルギーの可能性は常に頭に入れておきましょう。

お気に入りのピアスでも、かゆみを感じたなら我慢は禁物。他のピアスに替えて様子をみたり、汗をかきやすいシーンでの使用を控えたりといった安全対策をしてください。

おすすめのチタンピアス

チタン素材のピアスの中でもイチオシのピアスを集めました!チタンの軽さを活かしたデザインや、可愛いモチーフものまで、着用シーンに応じて選びましょう♪金属アレルギーが不安な方には、メッキについてもK18メッキなど金属もアレルギーに配慮したものがおすすめです◎

カーブデザインシンプルチタンピアス

シンプルながらも目を引くデザイン

ミニマムなデザインのチタンピアスです。キャッチレスで装着も手軽ですし、チタンは軽いので揺れの大きいフックタイプでも耳への負担が少ないのがいいですね♪
シルバーとゴールドの2色展開で、シルバータイプはノーメッキなのでかぶれる心配もありません。ゴールドタイプのメッキはアレルギーに配慮しK18を使用しているため、リスクは低く抑えられています。

パール×ジルコンアシンメトリーフープピアス

シンプルなフープに青と白のアクセントカラーを添えて、「いつものスタイル」に変化球を。
普段使いだけでなく、おめかしして行きたいレストランや、ちょっとしたパーティーでも見劣りしない存在感があるので、いつもシンプルなものを選んでしまうという人にもおすすめです♪
左右が異なるアシンメトリーデザインなので、片耳ピアスの方にもおトク。こちらもオールチタンにK18メッキで、アレルギーの心配は少ないでしょう。

【美人百花12月号掲載】バイカラーフープチタンピアス

バイカラーのフープを重ねたシンプルデザインピアス

大きめピアスはアレルギーだけでなく、チタンの軽量というメリットも活かせるでしょう。
ピアスはなるべく軽いものをつけると、ピアスホールのトラブル防止になります。
重いピアスをずっと身につけていると、耳たぶが裂けるような怪我を負うケースもあるので、大きなピアスをつけたいときは、チタンやサージカルステンレスといった軽い素材がおすすめ♪
ボリューミーなピアスにチタン素材を選べば、金属アレルギーを心配される方にとっては一石二鳥です♡

ランダムバブルボールチタンピアス

ボールモチーフをランダムな配置に繋げたピアス

チタンの軽さを活かせば、一見重たそうなモチーフも軽やかに身につけられます。こちらはプクプクと浮かぶ泡のようにも、シャボン玉のようにも見えるデザインが個性的で、一度見たら忘れられないピアスです。
アレルギー優先でピアスを選んできた人にとっては、こんな可愛いチタンピアスは貴重かも。ぜひコレクションに加えてくださいね。

ニュアンスサークルチタンピアス

チタン素材を使用した高級感あるデザインのサークルピアス

うねりのあるデザインが目を引くサークルピアスです。ハンドメイド作品のような暖かみのあるデザインで、サイズのわりにナチュラルな印象を与えてくれるので、カジュアル派にもおすすめ◎
こちらもK18メッキなのでアレルギーの心配が少なく、重厚感のある見た目とは裏腹に、軽い着け心地で身につけていただけます♪
滑らかに描くカーブが、動くたびにK18の上品な輝きを放ち、顔回りを華やかに演出してくれるでしょう。

アレルギーに配慮した素材はチタン以外にもあります。ご紹介したピアス以外にも、もっとたくさんのデザインからお気に入りを探したいという方は、こちらからどうぞ!

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チタンポストピアスに関するQ&A

チタンポストピアスについて多く寄せられるギモンをまとめました!サージカルステンレスとの違いや、アレルギーになる確率って実際どうなの?といったことについて詳しく解説していますので、チタンのアクセサリーを選ぶ際の参考にしてください。

サージカルステンレスとチタンどっちがいい?

一般的な金属アレルギーの発症しやすさでいうと、チタン(純チタン)のほうが安全です。ただし、体質は個人差が大きいため、すべての人にアレルギーが出ないとは言い切れません。
チタンは歴史の浅い金属なので、人体への影響についても症例が少なく、すべての人に安全かどうかを確認するにはもう少し時間が必要になるでしょう。

サージカルステンレスも、チタンと同じく不働態被膜によってアレルギー発症のリスクを抑えている合金です。チタンの場合はチタンの酸化物が不動態皮膜を形成し、ステンレスは合金されているクロムなどの酸化物が不動態皮膜になります。
チタンの不働態被膜は強固ですので、サージカルステンレスとチタン合金を比較した場合のリスクについても、厳密に言うとチタン合金のほうがアレルギーを起こしにくいです。

海水より濃い塩分濃度の塩水や、日常では使用しない薬品などを用いた耐久実験では、チタンに軍配が上がります。
とはいえ塩水を100℃近くまで熱した際の耐久性などは、普通にアクセサリーとして着用するぶんには必要ありませんので、かなり敏感な人でない限りお好みに応じて選んでもいいでしょう。
サーフィンや釣りなどが趣味でよく海へ行くときに着用する人には、どちらかというとチタンのほうがおすすめです。

どちらにもアレルギー反応を示さない人は、お好みの色味で選ぶのもいいでしょう。チタンは少し黒っぽい、落ち着いた色味をしているのに対し、サージカルステンレスは艶っぽい輝きがあります。
ただしチタンは不働態被膜の厚みをコントロールし、赤や紫、緑など、さまざまな色味を出すことが可能です。虹のようにカラフルなアクセサリーを街で見かけたら、チタン製かもしれません♪

サージカルステンレスとチタンを選ぶ際に注意することは?

サージカルステンレスやチタンを選ぶ際に注意していただきたいのは、規格が明確に定義されていない点。
一般的にサージカルステンレスと呼ばれるステンレスの規格には、SUS316・SUS316Lなどがあり、金属の割合としてはクロムが18%、ニッケルが12%ほど含まれています。

メーカーによっては、他のステンレスの規格をサージカルステンレスと言って販売しているケースもありますので、すべてのサージカルステンレスが同じ品質とは限らないという実情は知っておいてください。

また、チタン合金についても割金の素材や割合まで明記されているケースはほとんどありません。チタン合金を使っていても「チタン」としか書かれていないケースもあるので、すでにアレルギーのある人は純チタンを選択するのもいいでしょう。

金属の種類にかかわらずニッケルやクロムなどアレルギーを引き起こしやすい金属が合金されているものは、なんらかの理由で酸化被膜が破壊された場合、アレルギーを発症する可能性があります。

純チタンはニッケルやクロムを含まないのでその点は安心できるものの、敏感な人は製造の過程でごく微量に含まれる不純物に対しても反応するそうです。
そういった体質の人はあまり多くありませんが、絶対に安全な金属はないと知っておくことが、自分の身体のわずかな異変に気づくためには大切です。

チタンアレルギーの確率は?

化粧品や日用品など、チタンが使われる製品の増加に伴い、チタンにアレルギーをもつ人は増えていると言われます。
さまざまな研究機関がおこなった調査によると、チタンにアレルギーがある人はテストを受けた人の中に数%ほどいるようです。

ただ、パッチテストではアレルギー反応をみるための試薬が使われますので、より反応が顕著に現れる傾向があります。
前述したようにチタンは被膜によってイオン化を防いでくれる金属なので、アレルギーがあっても、一時的に身に着けたからといって症状が出るとは限りません。

体内に埋め込む必要がある場合は、容易に取り外しができませんので注意が必要になりますが、アクセサリーはもし合わなくても着用を中止できますので、試してみるのもいいと思います。

チタンのメリットは?

アレルギーになりにくいこと以外にも、チタンの軽くて丈夫な性質は大きなメリットです。
チタンはアルミニウムについで密度が小さく、鉄の半分ほどしかありません。大振りなピアスは耳に負担がかかるけれど、チタン製なら見た目より軽やかに身につけられるでしょう。
それでいて丈夫なので、壊れにくい点も魅力です。

取り扱いやアレルギー面で安心感がありながら、ゴールドやプラチナと比べると価格が安いといった点もメリットと言えるでしょう。

チタンのデメリットは?

金属の優等生かと思われるチタンにも、デメリットとして加工の難しさがあげられます。
チタンは強度があるうえに熱伝導率が低いため、加工する際に工具側の摩耗が激しいです。また、曲げても元に戻ろうとする力が強いので精度を保つのも難しく、コストがかかってしまいます。

チタンは加工の難しさからコストがかかるものの、貴金属のような資産価値はないため、売却したくなったとしてもほとんど値段はつかないと思っておきましょう。
他の金属との溶接も難しく、チタン製のアクセサリーが破損した際は、修理できる工房が限られるというのもデメリットです。

チタンピアスはつけっぱなしでも大丈夫?

純チタンのピアスはアレルギー発症のリスクが極めて低いため、基本的にはつけっぱなしでも問題ありません。ファーストピアスなど、つけっぱなしが基本となるピアスにもチタンは使われています。

ただし、つけっぱなしにする場合は清潔を保つことが条件。アレルギーを発症しなくても、不潔にしていれば炎症を起こす可能性がありますし、炎症が起きれば金属アレルギーのリスクが高くなります。

真鍮などの素材と比較すればリスクは低いものの、メッキやチタン合金の場合はアレルギーを発症する可能性がありますので、異変を感じたら着用を見合わせ、必要なら病院を受診してください。

チタンポストピアスは錆びる?

一般には手に入らない劇薬を使わない限り、室温の環境下でチタンが錆びることはまずありません。

ただし、もらい錆びには注意が必要。鉄などの錆びやすい金属とチタンポストのピアスが接触した状態にあると、変質する可能性があります。
ヘアピンなどは水分のある場所に置いておくと一日で錆びてしましますので、チタン製のアクセサリーの近くに置かないようにしましょう。

ファーストピアスにチタンは大丈夫?

チタンはファーストピアスにうってつけの素材です。長期間つけっぱなしにしておく必要があるファーストピアスは、丈夫で金属アレルギーになりやすい素材を選ぶことが肝心。
チタンはどちらの条件もカバーする素材ですので、現状ではもっとも安全と言えるかもしれません。

ピアスホールは炎症などのトラブルが少ないほど早く安定し、見た目のキレイになりますので、チタン製のファーストピアスはおすすめです。
ただし、オールチタンでない場合はアレルギーを発症する可能性がありますので、日頃から異変に気づけるようにチェックしておいてください。

また、チタン製だからと油断して不潔な状態になると、他のトラブルが起きるリスクは高くなりますので、清潔を保つことは絶対条件です。
詳しいお手入れ方法はこちらの記事でご紹介しています!

セカンドピアスにチタンがおすすめな理由は?

セカンドピアスにもチタンはおすすめ。ファーストピアスを無事卒業できたとしても、完全にホールが完成していない時期は、なるべくピアスをつけっぱなしにしておきたいからです。

アレルギーの面だけでなく、チタンはとても軽いため、まだ皮膚の薄いピアスホールに負担をかけずにおしゃれが楽しめます♪

まとめ

チタンについて解説しました。チタンは利用されるようになってからの歴史は浅いものの、非常に優れた特性を備えた金属です。

軽くて丈夫なだけでなく、アレルギー体質の人でも安心して身につけられて、錆びにも強いとなれば、今後も私たちと暮らしになくてはならない金属となるでしょう。

サージカルステンレスなど、他の金属との違いも知れば、あなたの体質に応じてベストな素材が見つかるはず。
次にアクセサリーを選ぶときは、チタン製のものも検討してみてくださいね♪

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