ニッケルフリーでもかゆくなる?デメリットやノンニッケルとの違い、原因や対策まで徹底解説!

ニッケルフリーでもかゆくなる?デメリットやノンニッケルとの違い、原因や対策まで徹底解説!

ニッケルフリーとは

金属アレルギーの人が増加し、よく聞かれるようになったニッケルフリー。ニッケルフリーという言葉を聞くと、ニッケルをまったく使用していないように思いますが、多くのニッケルフリー製品には微量のニッケルが含まれています。
ニッケルはメッキの下地に使うとよく定着し、合金すると錆を防止するなど多くの利点があるため、アクセサリーをはじめ、多くの生活用品にも利用されています。
今回は気になるニッケルフリーについての解説です。

金属アレルギーへの対処法や、ニッケルフリーとニッケルオフとの違いなど、気になるあれこれを見てみましょう。

そもそもニッケルとは

ニッケルはレアメタルのひとつで、スマホなど身の回りの製品や食品など、私たちの生活に深く関わりがある金属です。銀色をしていて、水に強く海水でも錆びにくいため、100円硬貨や50円硬貨をはじめ、海外でも貨幣にニッケルの合金が使われています。

他の金属とニッケルを合金することで、ニッケルの優れた特性を得られるため、鉄・銅・クロムなどと合金されて使われることが多く、メッキの下地としても優秀。
宇宙産業やガス・海洋など、過酷な環境に耐えるための製品づくりは、ニッケルに支えられているといっても過言ではありませんし、ニッケル電池など日常生活にも必須と言える金属です。

ニッケルはアレルギーを起こしやすい金属としても知られており、皮膚に触れるとかゆみや赤みを引き起こす人が多くいるため、EUではアクセサリーに使用するニッケルに制限が設けられています。
ニッケルはチョコレートなどの食品にも含まれており、アレルギーを起こしやすい特性がありながら接種・接触する機会の多い金属ですので、現在アレルギーがない人でも注意が必要です。

【金属アレルギー対応】安心して使えるおすすめアクセサリーはこれ!

スクロールできます

全ての金属アレルギー対応アイテムを見る ≫

ニッケルフリーの定義

ニッケルフリーという言葉は、アクセサリーを扱うお店でよく聞かれますが、実は決まった規格はありません。EUのように法律で決められたガイドラインがないため、微量のニッケルを含んでいる製品でも、ニッケルフリーと呼ばれる場合があります。
製品に含まれるニッケルが少なければアレルギーを引き起こす可能性は下がりますが、ゼロではありませんので、ニッケルに敏感な人はかぶれや赤みを感じたら、使用を中止してください。

また、メーカーによって含まれるニッケルの量は違うので、同じニッケルフリーでも反応するものとしないものに分かれる可能性もあります。

ニッケルフリーを選んだのにかゆい!原因は?

前述のようにニッケルフリーの製品にも微量のニッケルが含まれますので、ニッケルにアレルギーがある人は反応してしまう可能性があります。また、ニッケル以外の金属にアレルギーがある場合もありますので、ニッケルフリーのアクセサリーでも安心はできないでしょう。
ニッケルフリーのアクセサリーに今まで反応がなかったとしても、金属アレルギー発症には時間差がありますので、急にかゆくなる場合もあります。夏場はとくにアレルギーを発症しやすくなりますので、かゆみを感じたら使用を中断して様子をみてください。

ニッケルアレルギーの対策

現状、ニッケルアレルギーを根本的に治療することはできませんので、金属が直接触れないようにする対策をとるのが有効です。
ニッケルフリーのアクセサリーでもかゆくなってしまう場合は、ニッケルか、ニッケル以外の金属に反応していますので、原因金属を特定するのもいいでしょう。
ニッケルにアレルギーをもつ人は多いので、ニッケルに反応している確率は高いと思われますが、もしもニッケル以外の金属に反応している場合は、原因金属の入っていないニッケルフリーのアクセサリーはつけられるかもしれません。
ニッケル以外には、クロム・コバルト・錫・パラジウムなどがアレルギーになりやすい金属ですので、思い当たる人は病院にアレルギーが出るアクセサリーを何点か持ち込み、相談してみましょう。
アレルギーのパッチテストで新しい金属に反応してしまうこともありますので、原因となる金属の予測精度を高めるためにもなるべく情報を多く持ち込み、医師の判断を仰ぎましょう。

アレルギー検査については下記の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたい

明らかにニッケルに反応していると思われる場合は、まったくニッケルを使っていないアクセサリーにするか、金属が肌に直接触れないよう、アクセサリーにコート剤を塗りましょう。
コート剤は剥がれてきたら塗り直す必要があるものの、金属が皮膚に直接触れるのを防いでくれますので、他の金属に反応している場合にも有効です。

ピアスはとくにアレルギーを発症しやすいため、ニッケルを使っていない純チタン製のものをおすすめします。
純チタンでもかゆくなるなら、肌に触れるポストやキャッチのみチタンを使用して、他の部分にはニッケルが含まれている場合もありますので、少しでも肌に触れるところにはコート剤を塗って様子をみましょう。

また、夏場は汗に反応して金属が溶け出しやすくなるため、アレルギーを発症しやすいです。
夏だけかゆくなるという人もいますので、季節に応じてアクセサリーを変えたり、運動するときは外したりといった対策もできます。ニッケルを含むものはヘアアクセやブローチなど、肌に直接触れないアイテムで楽しむというのもいいでしょう。
ニッケルに反応しやすい人は、アクセサリーの素材をよく確認することも重要ですので、購入時に店員さんに聞いてみましょう。店員さんの知識が浅いと答えられない場合もありますので、アレルギー対策に力を入れているショップを見極めることも大切です。

ニッケルフリーのメリット

ニッケルフリーのメリットは、ニッケルアレルギーが起こりにくくなることです。
完全に安全ではありませんが、通常よりニッケルの含有量が少ないため、アレルギーの程度によっては反応しない可能性もあります。
現在アレルギーがない人にとっても、アレルゲンに接触する機会が減れば発症リスクを下げられますので、メリットといえるでしょう。

また、現在ニッケルフリーのアクセサリーは銅錫合金メッキが多く、価格面でもメリットがあります(2022年8月現在は、工場の操業トラブルとコロナの影響で錫の価格も高騰しています)。ニッケルの価格は上昇傾向にありますので、ニッケルがさらに高騰すれば材料費の削減も大きなメリットです。

ニッケルフリーのデメリット

ニッケルフリーのアクセサリーは、ニッケルの錆びにくさやメッキの定着といった優位な特性を持てません。ニッケルはメッキの下地としても優秀で、細かいデザインでもムラなくメッキできますので、仕上がりにも影響します。
そのため、通常のアクセサリーより変色しやすかったり、メッキが取れやすかったりといったデメリットがあります。
メーカーもニッケルの特性を補うための技術を開発していますので、極端に劣化が早いわけではありませんが、やはりデメリットと言えるでしょう。

また、ニッケルフリーであっても微量のニッケルからアレルギーになる可能性がゼロではないため、安心できないという点もデメリットです。
前述したようにニッケルフリーのアクセサリーには銅錫合金メッキを用いるケースが多いものの、銅も錫もアレルギーをまったく起こさない金属ではありませんので、ニッケルをまったく使用していなくてもアレルギーになる可能性はあります。

ニッケルフリーとノンニッケルの違いは?

日本では、現状ニッケルフリーもノンニッケルも、ニッケルを極力使用せずに製作された商品という意味で使われています。
どちらの言葉も規格や基準はなく、使用するニッケルの量が決められていませんので、心配な人はメーカーに問い合わせてみましょう。
とはいえショップの店員さんでも原材料の比率まで知っている人は少ないため、聞いてもわからないケースがあります。ニッケルにアレルギーがあると判明していて、かなり敏感だと自覚している人は、ニッケルフリーもノンニッケルも気を付けたほうがいいでしょう。

明確な基準はないものの、各ショップの仕様や解説を見ていると、ニッケルフリーという言葉は「ニッケルを極力使っていない製品」に、ノンニッケルという言葉は「ニッケルを他の金属で代用している製品」に使っているショップが多いようです。
ですので、どちらかといえばノンニッケルのほうが、ニッケルの含有量は少ない傾向にあるように思います。ただ、メーカーによっては一つの製品に対して「ニッケルフリー(ノンニッケル)」のように、ふたつの言葉を同じ意味で使っているところもあります。

今のところはっきりとした違いは申し上げられませんが、今後明確に定義されるかもしれませんので、最新の情報をチェックしてください。

【FAQ】ニッケルフリーに関する疑問

ニッケルフリーにという言葉について、言葉が先行し内容についてはイマイチわからないという声もあります。
同じくアレルギーが起きにくいとされるサージカルステンレスとの違いやお手入れ方法、特徴などを見てみましょう!

ニッケルフリーとノンニッケルの違いは?

前述のようにニッケルフリーもノンニッケルも、従来の製品よりニッケルの含有量を少なくした製品に対して使われる言葉です。
ただし、含有量はメーカー次第で、言葉に明確な使いわけはありません。

ニッケルフリーとサージカルステンレスの違いは?

ニッケルフリーは素材となる金属に合金やメッキするニッケルを極力減らしたもので、サージカルステンレスは、ステンレスの中でも医療用に使用している規格のものを示す呼称です。
したがって、ニッケルフリーのアクセサリーの素材はK18であったり、真鍮であったりとさまざまですが、サージカルステンレスはどのような規格であってもステンレスです。

ステンレスはニッケルを含みますが、サージカルステンレスは耐食性を高め、ニッケルが溶けだしにくくなるよう加工された素材ですので、ニッケルを含むもののアレルギーが出にくい素材として知られています。
ただし、ニッケルフリー同様サージカルステンレスについても、言葉を使用するための規定はありませんので、規格によって耐食性は変わります。

ニッケルフリーのアクセサリーをつけたままお風呂に入ってもいい?

ここまで、ニッケルフリーにもニッケルは含まれているという解説を読んでくださったあなたには、もう予想できているかもしれませんが、ニッケルフリーのアクセサリーをつけたままお風呂に入ってはいけません。
サージカルステンレスと違い、ニッケルフリーはニッケルの量を減らしただけで、ニッケルの溶けだしやすさは変化していません。
敏感な人はもちろん、現在ニッケルフリーのアクセサリーでアレルギーを起こしていない人も、お風呂や海など水分の多いところでは使用せず、汗がついたらすぐに拭き取るようにすることでアレルギー発症のリスクを下げられます。
ニッケルフリーのアクセサリーは水分を避け、お手入れをしながらつけるようにしましょう。

ニッケルフリーは錆びる?

ニッケルフリーはニッケルの含有量が少ないぶん、ニッケルのもつ耐食性というメリットを受けづらくなります。
ニッケルフリーは単純にニッケルを減らすだけではなく、ニッケルから得られる特性をなるべく損なわないことも大切ですが、ニッケルに代わる素材は今のところ開発されていませんので、ニッケル同様に錆を防ぐことはできないでしょう。
ニッケルは錆びにくい金属ですので、量が少ないと通常の製品より錆びやすくなるけれど、メーカーがメッキや合金を工夫して、錆びにくくなるようにしているものもあります。
とはいえ、メッキについてもニッケルは金属同士の密着性を高める役割がありますので、ニッケルが少なくなればメッキは剥がれやすくなるでしょう。
変色なども早くなる可能性がありますので、納得したうえで利用するようにしてください。

ニッケルフリーの色は?

ニッケルは50円玉や100円玉のような銀白色をしています。
アクセサリーではメッキの下地や合金で使われることが多く、ニッケル含有製品でもK18メッキなどが施されてニッケルの色が見えない場合もあるでしょう。

まとめ

ニッケルフリーについて解説しました。
ニッケルフリーやニッケルオフの製品は、メーカーの裁量によって微量のニッケルを含む場合があります。ニッケルにアレルギーがある人の中でも発症するかどうかは個人差がありますので、体質に応じて利用するようにしてください。
心配な人はまったくニッケルが使用されていないアクセサリーを探しましょう。同じようにニッケルを含むけれどアレルギーを起こしにくい金属として、サージカルステンレス(SUS316・SUS316L)が挙げられます。
ニッケルにアレルギーがある人はサージカルステンレスやチタン、タングステンなど、より金属アレルギーを起こしにくい素材にすることで、不快な症状から解放されるでしょう。
今回の記事を参考に、あなたの体質に合うベストな金属を見つけて下さい♪

大人のための高見えアクセサリーブランド
- ChooMia(チュミア) -

  • 金属アレルギー対応アクセサリーが豊富!
  • 全国TV/人気雑誌掲載など今SNSで話題!
  • 新規会員登録で全商品15%OFFに!